まず、業務の大まかな方向性と目指すべきところを説明します。
その後で、こう質問します。
「君はどうすればよいと思う?」
そうすると、部下が答えます。不十分な答えの時もあるでしょう。
そうしたら、その弱点を指摘するのです。
「そのやり方の場合、〇〇になったら、どうクリアするつもりだ?」
部下はクリアする方法を考えますが、無理だと思ったら、
また他の方法を考えるでしょう。これを繰り返します。
多くの上司はこの方法を採用しません。なぜなら、
これは多くの時間を取られてしまい上司にとって苦痛だからです。
しかし、自分の責任を自覚しましょう。
上司には部下を育てる責任があるのです。
(中略)
質問を使って指示をしていると、次第に指示することが減ってきます。
部下が成長してくるからです。そうすると依頼者からの信頼も高まります。
結果的に私の仕事が減るのです。
『「いい質問」が人を動かす』(谷原誠:著)p189
※依頼者は病院で言えば患者でしょうか。
今回の引用部分ではすごく学びが深い箇所が2つあるなと思います。
1つは質問によって部下の自発性を促進しているところ。
組織は基本的に、誰もが同じクオリティで業務ができるように仕組みを作る
という使命を持っている気がします。
専任の人が退職したら
その部分のサービスができなくなっちゃった。
なんてことは困りますからねぇ。
そのためにも、上司と同じ視点で仕事ができる人が育てば
上司自身も一つ上の階層に上がって仕事ができるわけです。
もう1つの学びの箇所は何だと思います?
質問自体と話が離れてしまうのですが、
質問によって部下が育つ機会を作るのは、上司にとっては苦痛だというところ。
人は誰もが苦痛を味わいたくないです。
仕事だから、とか割り切ったつもりでも苦痛な行動を重ねると相当疲れます。
苦痛を飲み込める場合があるのだとしたら
それ自体が楽しい。それか
苦痛の先に素敵な成果が待っている。
という場合ではないでしょうか?
是非、あなたにもチャレンジをおススメします。
上司と部下の素敵な関係を作っていただければ幸いです。